現役キャリコンが解説!”キャリアコンサルタント”ってどんな仕事?

こんにちは。

改めまして、キャリアコンサルタントの川野です。

2023年からフリーのキャリアコンサルタントとして活動をスタートしたわけですが、『キャリアコンサルタント』と聞いてどんな仕事をするのかピンとこない方も多いようです。

そこで今回は、近年注目の集まるキャリアコンサルタントがどんな仕事なのか、私の活動実績などを織り交ぜながらご紹介していこうと思います。

キャリアコンサルタントとは?

キャリアコンサルタントとは、「キャリアコンサルティングを行う専門家」です。

元々は民間資格だったものが、2016年から国家資格となりました。

現在はまだ”名称独占資格”で、業務独占資格ではないので同様の業務を資格を有さない者が行っても問題にはなりません。

しかし、『キャリアコンサルタント』と名乗ることができるのは、国家資格に登録をした者だけとなっており、資格のない者はこれに似た名称も使用出来ないことになっています。

キャリアコンサルティングとは

では、キャリアコンサルティングとはどういうことでしょうか。

厚生労働省HPによるとキャリアコンサルティングとは

”労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと”とあります。

これを踏まえてキャリアコンサルタントをシンプルに言い換えると「働く人やこれから働こうとする人の悩みを聞き、相談に乗る人」です。

まずは、相談者が今どんなことに悩んでいるのかを聞き、悩みを取り巻く環境や状況、そしてそれに付随する気持ちの変化を探っていくことで相談者と共に気持ちを整理していきます。

その上で目標を設定し、そのために必要な手段やTODOを洗い出し、実行の伴走をしていきます。

厚労省のキャリアコンサルティングの説明にある「助言・指導」は必要があれば同意を得た上で行うこともありますが、あくまで相談者の自律的な意思決定を最終的な目標として支援していきます。

心理カウンセラーやコーチングとは違うの?

キャリアコンサルタントは、働く人・働こうとする人の気持ちの面を支援する仕事です。

主に相談者の気持ちを聞いていくという点では心理カウンセラーに近いと言えますが、精神的な病気の診断や治療は出来ませんし、それを判断するために面談を行う訳ではありません。

治療や教示、指導をゴールとしない点でも異なっています

※面談を進める中で、相談者に精神的・身体的な治療の必要性が疑われる場合は、相談者の同意を得て通院や医師を紹介することもあります。これをリファーと言います。

最終的に”相談者の自律的な意思決定を支援する”という点ではコーチングと似ているとも言えます。

ただしキャリアコンサルタントは、相談者が今後の目標を設定するにあたり、必要に応じて不足する点を「助言・指導」という形で提供することがあります。

例えば、再就職に向けた履歴書や職務経歴書の書き方を指導・サポートしたり、業界や業種についての情報不足を解消するために検索の方法を教えたり、自己理解を促すために一緒にキャリアの棚卸をしたりと、学術知識に裏打ちされたスキルと関連ツール等を用いて援助していきます。

こうした理由からキャリアコンサルタントは、心理カウンセラーやコーチングとは共通点もあるもののまた違う仕事であると言えます。

どうして国家資格になった?

2016年から国家資格となったキャリアコンサルタントですが、厚生労働省は当初の計画で2024年末までに「キャリアコンサルタント10万人計画」を掲げています。

コロナ禍で試験が実施できなかった時期もあり、2023年10月末現在で約7万人と目標達成に遅れをとっていますが、国がキャリアコンサルタントを国家資格にして、さらに資格取得者を増やそうとするのはなぜでしょうか。

VUCA時代に必要な職業に

キャリアコンサルタントが国家資格になった大きな理由の一つが時代背景の変化です。

日本の就業事情は、人口減少により人手不足が進み、同時にAIの発達で無くなる仕事があると言われていたり、人生100年時代で働ける年齢が高齢化したことや、終身雇用・年功序列の崩壊などこの30年で大きく変化してきました。

この、変化が早く不透明に動く社会情勢を踏まえた時代背景は、現在VUCA(ブーカ)時代とも言われています。

VUCA(ブーカ)とは

  • Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった造語である。元々は軍事用語であったが、2010年頃から不透明な社会情勢を表す言葉として経済分野においても使用されるようになった。

近年、IT技術の進化による産業構造の変化や新型コロナウイルスの世界的流行、地震などの自然災害の影響により世界は大きな変化を余儀なくされ、賃金や円安による経済状況も目まぐるしく変わる中で、未来はますます不透明になっていると言えます。

こうした時代背景により、これまでより短いスパンで「自分の仕事・働き方は本当に自分に合っているのか」を考える機会は増えてきます。

働き方に対する価値観も方法も多様化が進む中で、誰もが個人の人生と仕事のバランスを自分らしく選択し、働くモチベーションを維持することが個人にとっても企業にとっても重要な課題となっていきます。

自分に最適な保険を選ぶために保険屋さんが存在するように、この「個人の人生と仕事のバランスを自分らしく選択し、働くモチベーションを維持する」ために、キャリアコンサルタントが必要になってくるというわけです。

仕事内容は2つに分かれる

キャリアコンサルタントの仕事内容は、大きく分けて二つに分類されます。

①仕事を探している人の支援

一つ目は「仕事を探している人の支援」です。

いわゆる求職者支援ですが、キャリアコンサルタントの活躍するフィールドはハローワーク、学校・教育機関や就職支援センターなどが挙げられます。

まずは面談を経て、職業適正を一緒に調べたり、履歴書や職務経歴書・面接などの就業準備をサポートし、転職の相談に乗ったりと求職者一人一人に合わせた目標を設定し、伴走する形でサポートしていきます。

今後働く人材となる学生に対しても、キャリア教育の授業を外部講師として行ったり、インターンシップを通した将来設計の相談に応じるなど様々な支援ができます。

②仕事に就いている人の支援

二つ目は「仕事に就いている人の支援」です。

いわゆる就業者支援で、キャリアコンサルタントの活躍するフィールドは各企業や資格者を有する団体、また個人で活動する人もいます。

企業内では、面談を通して働くモチベーションを測ったり、そこから採用・人事支援、離職率低下対策に活かされたりしています。

キャリアコンサルタントを有する団体や個人での活動では、キャリアチェンジ、職場環境トラブル、メンタルヘルスやキャリアアップ、キャリア形成に関する相談を受けたりします。

これらはもちろん、企業内キャリアコンサルタントが行うこともあります。

私は個人でフリーのキャリアコンサルタントとして活動していますが、オンラインシステムを利用して個人の方から相談を受けています。

私がお受けする中で多いのは、地方移住に伴う転職や仕事の悩みに関するご相談です。

これは私自身が実際にUターン経験者であるためなのですが、こうしてキャリアコンサルタント自身の経験がそれぞれの強みとなって活かされています。

守備範囲の広い仕事

キャリアコンサルタントの仕事は守備範囲の広い仕事とも言えます。

基本的には面談を通した対人支援業務が主ですが、キャリア形成の専門家として学術的な知識を習得し、さらに心理カウンセリング要素を含む面談技能を持っているため、これらの知識とスキルを活かして社内外研修の講師やファシリテーターとして活動したり、企業の従業員支援についてコンサルティングを行ったりすることも可能です。

キャリアコンサルタント✖️〇〇でそれぞれの色

私は、キャリアコンサルタントと並行して、インターンシップコーディネーターとしても活動しています。

企業・学生どちらとも関わるインターンシップでは、学生のマッチングやインターン実施中のサポート、企業の課題ヒアリングやインターン実施後のフィードバックでキャリアコンサルティングが活きています。

最近では、この”キャリアコンサルタント✖️インターンシップコーディネーター”の特性を活かし、キャリア教育に関するセミナーでスピーカーとして登壇することもありました。

個人の方からご相談を受ける際には、Uターン経験者として地方と都心の働く環境に肌感を持っていることや、女性管理職の経験が強みとなり、キャリアの相談とロールモデルとして参考意見を聞きたいという相談者の方も増えてきました。

まとめ

2022年4月、職業能力開発促進法が改正され、”企業内におけるキャリアコンサルティング機会の確保”が明確化されました(第三章『職業能力開発の促進』第十条の三)。

今後、労働者個人にも企業・組織にもキャリアコンサルティングの必要性は高まってきます。

キャリアコンサルタントの資格所有者と言っても、強みはそれぞれ違います。

個人で相談するなら、自分の経験やこれから欲しい要素に強いキャリアコンサルタントを選び、企業であれば自社の課題解決のために必要な要素・経験を持ったキャリアコンサルタントを選ぶなど、シーンに応じて複数のキャリアコンサルタントと繋がりを作っておくと良いでしょう。

これからキャリアコンサルタントを目指す方は、自分の強みや経験を加算して自分らしいキャリアコンサルタント像を作れるように自己分析をしておくと良いと思います。

いずれにしても、今後ますます需要の高まる仕事であることは間違いないと言えるでしょう。

プロフィール
このサイトの管理人
川野 美紗子

Local Career Mate 代表
宮崎県在住のキャリアコンサルタント/インターンシップコーディネーター
若年層の女性管理職の経験を基に、地方✖️女性✖️キャリアに関する情報発信やアドバイス、コンサルティング等を行っている。
個人・企業向けキャリアコンサルティング、実践型インターンシップの企業伴走、キャリア教育や人材支援に関する研修講師やファシリテーター、キャリア記事の執筆などを行なっている。

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