
ご無沙汰しています!
インターンシップコーディネーターとしても活動しているnomiです。
以前投稿した記事でも少し触れていますが、昨年の6月に文部科学省・経済産業省・厚生労働省の三省合意のもと「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的な考え方」が改正されました。
今回は、この改正によってインターンシップがどう変わったのかポイントを解説していきます。
これまでのインターンシップ

これまで、日本におけるインターンシップは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」という定義はありましたが、具体的な期間や内容の指定はありませんでした。
それ故に、何をもってインターンシップと呼ぶかは大方実施する企業側に委ねられていたのが実情です。
企業によって、数ヶ月〜1年に及ぶ長期の就業体験をインターンシップと呼ぶこともあれば、1日〜数日の会社説明会(オープンカンパニー)をインターンシップと呼ぶこともある、という状況でした。
さらに、「インターンシップで取得した学生情報は、広報活動や採用選考活動に使用してはならない」とされており、あくまで学生が就業体験を行うキャリア教育的な観点に重きが置かれていました。
新インターンシップの定義

では、今回の改正でインターンシップはどのように定義されたのか、ポイントは大きく2つあります。
一つ目は、『インターンシップと称するもの』『インターンシップとは称さないもの』の線引きができたこと。
二つ目は、インターンシップで得た学生情報を広報活動や採用選考活動に使用できるようになったことです。
①インターンシップと呼べるのは2類型に該当するもの
今回の改正で、これまで大きく”インターンシップ”と捉えてきた「学生のキャリア形成支援活動」が4つに分類され、『インターンシップと称するもの』『インターンシップとは称さないもの』の線引きがなされました。
学生のキャリア形成支援活動4分類(出典:産学で変えるこれからのインターンシップ)
タイプ1:オープンカンパニー(業界・企業による説明会やイベント)
タイプ2:キャリア教育(大学などの授業・講義や企業による教育プログラム)
タイプ3:汎用的能力・専門活用型インターンシップ
タイプ4:高度専門型インターンシップ
『インターンシップと称するもの』『インターンシップとは称さないもの』はそれぞれ目的が違います。
タイプ1と2は、就業体験を必須とせず、「個社・業界の情報提供等」や「キャリア教育」が目的とされている活動で、インターンシップとは称さないものに該当します。
対して、タイプ3と4は、就業体験が必須となっており、「自身の能力の見極め」や「評価材料の取得」が目的とされている活動で、インターンシップと称するものに該当します。
タイプ4の高度専門型インターンシップは大学院の修士・博士課程を対象に就業体験を行うもので、2021年度から始まったジョブ型研究インターンシップが該当しますが、まだ試行的取り組み段階です。
多くの企業や学生に関係してくるのがタイプ3の汎用的能力・専門活用型インターンシップです。
インターンシップと称するための必要な基準
タイプ3の汎用的能力・専門活用型インターンシップに該当し、”インターンシップ”と称するためには下記の基準を満たす必要があります。
・実施期間:5日間以上(専門活用型は2週間以上)
・実施時期:卒業・修了前年度以降の長期休暇期間中
・就業体験:実施期間の半分を超える日数を就業体験に充当
・指導:職場の社員が学生を指導し、フィードバックを行う
・情報開示:学生情報を広報や採用活動に使用する旨を募集要項等に明示
②学生情報を広報や採用活動に使っても良い
これまでのインターンシップは学生のキャリア教育的観点が色濃いものだったため、インターンシップで得た学生の情報を広報・採用活動に使用してはいけないとされてきました。
しかし、上記で述べた通り、一定の条件を満たすプログラムで募集要項の中に「インターンシップで得た学生情報を広報や採用活動に使用する」ことを明示しておけば、使用できるようになりました。
例えば「新卒就職者募集の案内を直接送付する」「1次選考を免除する」等、あらかじめインターンシップ募集要件の中に明記できるようになったのです。
インターンシップはあくまで『学生のキャリア形成支援』が第一の目的ですが、加速する就職の売り手市場の中にある企業にとっては、インターンシップを戦略的に就職活動に活かすこともできると言えます。
学生への影響は?

”インターンシップ”という名を用いながら、期間・目的・形態も様々で統一されていなかった現状の中で、学生に混乱を招いていたことが指摘されています。
学生側も採用につながると期待して、”インターンシップ”と称しながら業務体験を含まず、実態は”会社説明会”であるものに数多く参加するのが実情で、学業への影響も懸念されてきました。
日本におけるこれまでの”インターンシップ”は「教育目的」が色濃く、国際的な”インターンシップ”とは大きく乖離しており、海外の学生が参加しにくいものでした。
今回の改正で、学生はこれまで以上に”インターンシップ”に参加することで、自身の興味・関心・能力等、社会へ出るために必要な自己分析を深め、自らのキャリア形成に向き合う機会を得ることができます。
すでに希望進路が決まっている学生にとっても、理想と現実のギャップを確かめ、業界や企業理解を深めることができ、その上で採用活動への足がかりを作れる機会になります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、新たに定義されたインターンシップについて、ポイントを解説しました。
これまで、統一性のなかった日本企業のインターンシップは、就業体験を含む一定の要件を満たさなければ”インターンシップ”と呼べなくなりました。
企業側はキャリア形成支援の立場を改めて理解し、採用面だけでなく、学生と共に働きながら互いが成長できるプロセスを再考する必要があります。
対して学生側は、参加企業数ではなくプログラムの中身を重視して”インターンシップ”を選び、それによって自らがどんな成長や気づきを得られるのかを熟考する必要があります。
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