
お久しぶりです!nomiです。
しばらくお休みをいただいておりましたが、また本日から再開します。
さて、長いお休みをいただいている間に、私の住む宮崎県では県知事選挙が非常に注目を集めています。
明日(12月25日)に投票日を控え、各地の演説会場で舌戦が繰り広げられているのですが、各立候補者の様子を見ていると、どんなビジネスにも共通して必要な、そして運命を分けるほど重要なスキルがあることに気付かされました。
これから昇進して管理職を目指す人、プレゼンが上手くなりたい人は特に必見のスキルです。
白熱する宮崎県知事選挙
今回の宮崎県知事選挙がなぜこれだけ注目を集めているのかというと、4選目を目指す現職の河野俊嗣氏の対抗馬として、前職の東国原英夫氏、30代の若手候補スーパークレイジー君(本名:西本誠)氏が出馬しているからです。
中でも現職のライバルとして注目されるのが、前職の東国原氏。
前職就任中は「宮崎をどげんかせんといかん!」の台詞と共に県産品を全国にPRし、口蹄疫問題を脅威のスピードで終息させた実績を持っており、今回の選挙は事実上現職と前職2人の一騎討ちと言われています。
しかし、東国原氏は前職時代の業績は認められているものの、せっかく盛り上がったところで2期目への出馬を断念したため、前評では県内の一部有権者から「宮崎を捨てた」との辛辣な意見も上がっており、現職が優勢と考えられてきました。
実際、12月19日付けの宮崎日日新聞では、県内有権者への電話調査の結果は現職の河野氏がリードと報じられていますが、東国原氏が文字通り猛追しており情勢が変わる可能性を示唆しています。
運命を分けるのはプレゼンの基本『話し方』と『見せ方』
政党や各団体の推薦を受け、圧倒的な組織票を得ている現職・河野氏に対し、なぜこれだけ東国原氏が猛追できるのか、そして他の候補が当選候補筆頭となれないのかは2つのスキルが運命を分けていると感じます。
その2つのスキルとは『話し方』と『見せ方』です。
聞いてもらえる『話し方』
まず河野氏と東国原氏のお二人と、その他の候補者には明らかな違いがあります。
それは「話し慣れていること」。
こちらの動画を見るとその違いが歴然とわかります。
【全国が注目!!宮崎県知事選挙】県民の「なぜ」に答える討論会 配信動画
横峯氏は直前で体調を理由に出馬を断念していますが、4人それぞれが話をする際、河野氏と東国原氏のお二人は滑らかに話し、他のお二人にはまだ辿々しさが残るのが見て取れます。
質問に対する答えを制限時間内に簡潔に話さなければならないという状況で、言いたいことをどれだけ整理し伝えるか、これは人前で話す経験の場数を踏まなければ身につかない要素です。
他のお二人は当人たちの気持ちや感情が占める割合が多く、話の内容が整理されていない点において伝わりづらさを感じます。
さらに河野氏と東国原氏のお二人の『話し方』にも違いがあります。
それは「誰に」向けての話なのか、「話す向こう側に誰を意識しているか」です。
個人に話しかけるような東国原氏
動画を見ると分かると思いますが、東国原氏は一貫して”宮崎弁”で、時折声の大きさやスピード、ジェスチャーで感情の起伏を織り交ぜることで人間味が現れており、県民に向けて話していることが強調され親近感を感じさせます。
これは東国原氏がタレント活動を通して一般の視聴者に発信をしてきたことで培われたものでしょう。
組織に話しかけるような河野氏
対する河野氏は、標準語で感情表現は平坦な印象がありますが、落ち着いた雰囲気で理路整然と話すことによって知的さが現れ、そこへ柔和な声と表情が合わさることで実直な人柄を感じさせます。
これは河野氏がこれまで国家公務員のキャリアや、長い知事生活の中で様々な団体や議員との議論の場数を踏んできたことで培われたものでしょう。
多くの組織票で差をつけ、国とのパイプを強みとする河野氏と、県民の気持ちを揺らし個人票を獲得することを強みとする東国原氏、それぞれ意識している相手の違いで『話し方』にも違いが表れています。
『見せ方』による印象ブランディング
もう一つのスキル『見せ方』にも対照的な違いがあります。
『見せ方』は「どう見られたいか」、つまり印象のブランディングです。
河野氏と東国原氏、お二人のYouTubeチャンネルを見るとその違いが見えてきます。
分かりやすさ重視の河野氏
まず、河野氏のチャンネルはアップロードされている動画のほとんどが最長でも5分前後の短いものばかりです。
そして動画のほとんどがインタビュー形式で回答し、編集を駆使して実績を見せながら簡潔に伝えていくものになっています。
これらから伺えるのは「見やすさ」と「分かりやすさ」を重視していること。
ましてや県知事選立候補者のYouTubeチャンネルというのは、よほどその選挙や政治に興味がある人でなければ見ようという気になりにくいものです。
河野氏のチャンネルはその前提を意識し、隙間時間にでも見られるように短時間で構成され、かつ内容も伝わるようにインタビュー形式になっているのではと考えられます。
そしてこれは、3選12年の実績があり、県民がある程度の実績を知っていることが前提にあるからこそできる構成とも言えます。
丸ごと伝えたい気持ち重視の東国原氏
対する東国原氏のチャンネルは出馬表明から街頭演説の様子まで多彩な構成になっています。
前半の動画では、出馬に対する思いをインタビュー形式で話していますが、河野氏との違いはインタビュアーの姿が見えず、カメラを意識せずに「相手に語っている」様子を見せていること。
政策発表の動画もカメラに向かって一人で語りかけるように話す作りになっており、動画を見ている人に直接話しかけているような印象を与えます。
後半の動画は街頭演説の様子をノーカットで投稿しており、自身が熱を持って演説をし、それにギャラリーが反応する様子を丸ごと見せることで、見ている人が演説の場にいるような疑似体験をすることができるようになっています。
これは、前職時代から12年のブランクがあり、「宮崎を捨てた」とも揶揄された自身の背景を鑑みて、あえて泥臭い姿を『見せる』ことで、いかにこの知事選に知識と強い想いがあるかを「伝える」ことを重視していると考えられます。
河野氏とは対照的に、ブランクと前評の払拭が前提にあるからこその構成と言えそうです。
公約や政策はもちろんのこと、両者はそれぞれの立場とバックグラウンドを考慮した戦略を基に、『話し方』と『見せ方』による戦いを繰り広げています。
まとめ
いかがでしたか?
2007年の選挙では官製談合事件に絡む前知事の辞職で、低下した県民の気運が後押しとなり大勝、華やかに宮崎県を盛り上げた東国原氏。
東国原氏の任期満了退任で落胆気味だった宮崎県を、堅実な政策と姿勢で12年間守り続けた現職の河野氏。
日本全体がコロナウイルスと円安による物価の高騰で慎重な姿勢を見せる中、宮崎県民はどちらの戦い方で心を動かすのか、その結果は当日まで分からない戦況です。
個人的にも最後までじっくりと候補者の発信を吟味し、心を動かされた方に投票したいと思っています。
今回の選挙で見えてきた候補者たちの『話し方』と『見せ方』は、ビジネスシーンのプレゼン場面で参考にできる基本スキルです。
選挙でそれぞれの候補者がどんな『話し方』と『見せ方』で当選を勝ち取るのか、そんな視点で選挙を見てみると新たな発見があるかもしれません。


